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主夫の、
日々、是精進。
お得意様
昨日の火曜特売での出来事である。

いつも買物をするスーパーでは火曜特売を行っているのだが、
店内に入っている、魚屋さんや総菜屋さん、お肉屋さんなどの、
テナントも、スーパーの本体と共に特売を行っている。

そのテナントのお肉屋さんは、昨年度までは火曜特売
ミンチ」の大安売りをしていたのだ。

だが、4月にそのテナントのお肉屋さんの店長さんが替わって、
ミンチの安売りをしなくなったのだ。

その他のスライスや切り落としなどのお肉は、
確かに安くなっているのだが、やっぱり触手が動かない。

やっぱりミンチが魅力的なのだ。
100gで60円の割安感、300円で500gのボリュームは、
何にも替え難い。

それでも4月以降毎日、そのお肉屋さんの店先に立ち寄って
チェックはしていたのだ。

その度に売り子のおばちゃんに、
「ごめんなさいね、ミンチやってないのよ」
と言われ続けていたのだ。

ところがである。

昨日はいつものように、そのお肉屋さんをチェックして通り過ぎた。

それから他の売り場をウロウロしていたら、
そのお肉屋さんの売り子のおばちゃんが、
僕の後を追いかけてきて、僕に声を掛けてきたのだ。

「お客さん、お客さん!」

最初は僕じゃないと思っていたのでスルーしていたら、
何回も呼ぶので、僕は振り返ったのだ。

「お客さん。また、ミンチの安売りを始めましたから」

売り子のおばちゃんは、僕にそう言ったのだ。

「今日から始めたんですけど、今日はもう売り切れちゃって」

おばちゃんは、僕にすまなそうに言ったのだった。

「あ、そうですか」

僕は突然のことにどう言っていいのか分からずに、
トンチンカンな返答をしていた。

「次の特売の時に買いに来てください」

おばちゃんは、そう言って頭を下げた。

「あ、はい、分かりました」
「わざわざ教えてくださってありがとうございます」

僕は、微妙にたじろぎながらそう答えた。

「よろしくお願いします」

おばちゃんはそう言って、お店に戻って行った。


家に帰ってから女房にその話をすると、
女房は笑いながらこう言った。

「スゴイじゃない。もう『お得意様』じゃないの」

そして、こんなことも。

「しっかりと顔を憶えられちゃったのねぇ」
「毎週、500gを2パックも買ってたから憶えられちゃうわよね」

女房に、そう言われてちょっと照れ臭かった。
それだけ、買物姿が定着しちゃったってことかな。

主夫を始めた頃は、スーパーでの買物に恥ずかしさもあったが、
10年もやっていると、ルーティン・ワークになっちゃってて、
自分の姿を省みることをしてなかった気がする。

改めて「見てるヒトは見てるんだなぁ」と思った。
少しは『人の目』を気にしなきゃいけないかもしれないね。

…そんなことを思ったのだった。
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