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主夫の、
日々、是精進。
がん告知
1年ほど前から、そんな様子だった。
「自然のままで」という想いで、
そのままにしていたのだ。

だが、それは昨日のことだった。

遂にその患部から出血したのだ。
出血というより膿のようなモノが出たのだが。

遂に緊急事態に至ったということで、
今日、病院へ駆け込んだのだ。

医者は一目見た瞬間に診断を下してしまった。

「あ、こりゃ、間違いなくですね」
「ずい分大きくなってますねぇ」
「もっと早く来ないと…」

どうやら、リンパもやられている可能性が大で、
どこかに転移していても、おかしくないという。

「どちらにしろ、延命治療になりますよ」
「幸い、体重があって食欲もありそうですから…」

そう言って医者は、ひと呼吸おいた。

オペで取り除くのがいいでしょう」

僕はすぐに返事が出来なかった。

「ご家族でご相談してください」

そう医者に進言されて、僕は家に帰った。
そして、女房に相談をした。

がん告知をされたのは、この方だ。

090516_bichi.jpg

我が家のお嬢「ビチ」さんである。
先ほど、携帯電話で撮影したものだ。

この姿からは判らないとは思うが、
おなかのところに大きな腫瘍が出来ているのだ。
要するに「乳がん」という訳だ。

細胞は、限りなく増殖していく。
そして大きな腫瘍になって、
皮膚が耐えられなくなって裂けてしまったのだ。
それで、出血したという訳だ。

ビチさんの様子は、至って普通で、すこぶる元気ある。
動物病院から帰ったビチさんは、えさ箱に走り寄り、
ガツガツとキャットフードを食べていた。

だが、と判った時点で、
人間側の対応が以前と違ってきている。

哀れみをもって接しているというか、
愛情をもって接しているというか、
そんな感じである。

子ども達にとっては相当ショックだったようで、
それまで急に抱き上げたり、意地悪していたのだが、
ピタリとしなくなった。

「いつまで生きるのかなぁ」と呟く長男や、
「ビチ、大丈夫か?」と声を掛ける次男に、
ちょっと愛おしさを感じた。

「大丈夫だよ、取った方がいいんだよ」
「その方が長生きするんだよ」

僕がそう説明すると、子ども達は納得していた。

「ただ、入院しなきゃいけないからね」と言うと、
子ども達は寂しそうな顔をした。

今までビチさんがいなくなったことはないので、
余計にそう感じるのだろう。

来週、もう一度診察してもらって、
オペの段取りを決めることになるだろう。

と言えども、立派な家族である。
大切にしてあげないといけないなぁと、
家族でそう思ったのであった。
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