
今日も長男はピアノを弾きっぱなし。
恍惚な表情で、今もピアノに向っている。
さあ、時計の針を昨日に戻してみよう。
昨日の子ども達の行動は、
ヒトが変わったようだった。
真っ先にピアノにLET'S GO!
代わりベッタンでピアノを弾いていた。
「おい! 宿題やったのか?」
と聞くと、
「もう終わったー!」
と、口を揃えて言う。
不思議に思った僕は、
「今日は宿題、少ないのか?」
と聞くと、
「いつもと同じだよ」
と言う。
いつもなら、口酸っぱく言われてから始めて、
いつまでもダラダラやっている宿題を
昨日に限っては秒殺でやり終えたというのだ。
…ちゃんと集中すれば出来るんじゃないか!
「能ある鷹は爪を隠す」じゃないけど、
そんなところで能力を隠すんじゃない。
能力を使い切れよ、全く!
そんな訳で、長男も次男も、
ピアノの響きに酔いしれていた。
「そう、これこれ!」
「この音なんだよー!」
長男は気が狂ったとしか思えないような、
恍惚な表情をして、ピアノを弾いていた。
しかし、腐ってもグランドピアノ。
安普請の家だから、音が思いの外漏れる。
さすがに夜も更けてきて、
近所迷惑になりそうだった。
だが、このグランドピアノはありがたいことに、
「サイレントシステム」が搭載されている。
ハンマーは動くのだが、弦に触れない。
従って音は出ないのだが、電子的に
ハンマーの動きをセンサーが感知して、
ヘッドフォンから電子ピアノの音が流れるのだ。
これで夜中までピアノが弾ける。
しかし、長男にとって、これには不満なのだ。
「これなら、今までの電子ピアノと同じ」
「感動が無い」
確かに弾いてみて、僕も思った。
1本1本の弦が奏でる音は違うのだが、
それよりも、1本1本の弦から出た音が
他の弦の音と共鳴し、響き合い、
共鳴板を共に振動させるために
独特のうねりを発生するのだ。
そして、空気の振動が分かるのだ。
それが何とも言えず、心地良く、
それが、曲中全てに発生しているので、
何とも言えない感動をもたらすのだ。
これはアコースティックピアノだがら
出来ることであって、
電子ピアノでは絶対にならない。
電子ピアノはあくまで、弾いた2音は、
どこまでも、いつまでも2音なのだ。
「さあ、今日はもう終わりだ」
長男はそう言ってクロスで鍵盤を拭き始めた。
「電子ピアノではしたこと無かったけど」
「このピアノは、丁寧に扱ってしまうなー」
嬉しそうに、ピアノを磨く長男。
ホントに嬉しそうで、良かったなーと思う。
女房は「買ってよかった」と洩らしていた。
「ピアノがある生活って悪くないわね」
「何か、弾きたくなるわー」
…女房がそんなことを言うとは意外だったが、
彼女も長男の調べに聞き入っていた。
唯一、未だに馴染んでいないのは、
我が家のお嬢、猫の「ビチ」さんである。
黒くて大きな物体が鎮座しただけでなく、
長男が弾く、大きなピアノの音に恐怖している。
ピアノに警戒して緊張していたせいか、
「ねこ鍋」状態で寝ている。
ビチさん、すぐに慣れるって。
恍惚な表情で、今もピアノに向っている。
さあ、時計の針を昨日に戻してみよう。
昨日の子ども達の行動は、
ヒトが変わったようだった。
真っ先にピアノにLET'S GO!
代わりベッタンでピアノを弾いていた。
「おい! 宿題やったのか?」
と聞くと、
「もう終わったー!」
と、口を揃えて言う。
不思議に思った僕は、
「今日は宿題、少ないのか?」
と聞くと、
「いつもと同じだよ」
と言う。
いつもなら、口酸っぱく言われてから始めて、
いつまでもダラダラやっている宿題を
昨日に限っては秒殺でやり終えたというのだ。
…ちゃんと集中すれば出来るんじゃないか!
「能ある鷹は爪を隠す」じゃないけど、
そんなところで能力を隠すんじゃない。
能力を使い切れよ、全く!
そんな訳で、長男も次男も、
ピアノの響きに酔いしれていた。
「そう、これこれ!」
「この音なんだよー!」
長男は気が狂ったとしか思えないような、
恍惚な表情をして、ピアノを弾いていた。
しかし、腐ってもグランドピアノ。
安普請の家だから、音が思いの外漏れる。
さすがに夜も更けてきて、
近所迷惑になりそうだった。
だが、このグランドピアノはありがたいことに、
「サイレントシステム」が搭載されている。
ハンマーは動くのだが、弦に触れない。
従って音は出ないのだが、電子的に
ハンマーの動きをセンサーが感知して、
ヘッドフォンから電子ピアノの音が流れるのだ。
これで夜中までピアノが弾ける。
しかし、長男にとって、これには不満なのだ。
「これなら、今までの電子ピアノと同じ」
「感動が無い」
確かに弾いてみて、僕も思った。
1本1本の弦が奏でる音は違うのだが、
それよりも、1本1本の弦から出た音が
他の弦の音と共鳴し、響き合い、
共鳴板を共に振動させるために
独特のうねりを発生するのだ。
そして、空気の振動が分かるのだ。
それが何とも言えず、心地良く、
それが、曲中全てに発生しているので、
何とも言えない感動をもたらすのだ。
これはアコースティックピアノだがら
出来ることであって、
電子ピアノでは絶対にならない。
電子ピアノはあくまで、弾いた2音は、
どこまでも、いつまでも2音なのだ。
「さあ、今日はもう終わりだ」
長男はそう言ってクロスで鍵盤を拭き始めた。
「電子ピアノではしたこと無かったけど」
「このピアノは、丁寧に扱ってしまうなー」
嬉しそうに、ピアノを磨く長男。
ホントに嬉しそうで、良かったなーと思う。
女房は「買ってよかった」と洩らしていた。
「ピアノがある生活って悪くないわね」
「何か、弾きたくなるわー」
…女房がそんなことを言うとは意外だったが、
彼女も長男の調べに聞き入っていた。
唯一、未だに馴染んでいないのは、
我が家のお嬢、猫の「ビチ」さんである。
黒くて大きな物体が鎮座しただけでなく、
長男が弾く、大きなピアノの音に恐怖している。
ピアノに警戒して緊張していたせいか、
「ねこ鍋」状態で寝ている。
ビチさん、すぐに慣れるって。
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